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たった一言で注文が殺到したテレビショッピングに学ぶ「人の深層心理」

マーケティングとセールスの本質は深層心理

人の深層心理を深く理解することは、
マーケティングやセールスにおいて極めて重要です。

表面上の「欲しい」「安い」「便利」だけを追っても、
本当の購買行動は動きません。
人は、無意識の判断でモノを買い、
あとから理屈をつけて正当化します。

今日は、その深層心理を巧みに突いた結果、
注文が殺到した事例
を紹介します。


アメリカのテレビショッピングで起きた出来事

舞台は、アメリカのテレビショッピング。

数々のヒット番組を手掛けてきた、
ある女性マーケターがいました。

彼女は、
シナリオ台本の“たった一部”を修正しただけで、
20年ぶりに売上記録を更新
します。

テレビショッピングといえば、
派手なキャッチコピー
熱心な顧客の声
有名人の推薦コメント

こうした王道の訴求が一般的です。

しかし彼女は、
セリフの「3カ所」を変えただけでした。


あえて「面倒そう」に見せた一言

変更されたフレーズは、
一見すると売れなくなりそうな内容でした。

よくあるテレビショッピングの決まり文句は、
次のようなものです。

「オペレーターがお待ちしています。
 今すぐお電話ください。」

これを、彼女はこう変えました。

「オペレーターに繋がらない場合は、
 恐れ入りますが、繰り返しお電話ください。」

普通に考えれば、
「何度も電話しないといけない」
=「面倒」
=「注文が減る」

そう思うはずです。

ところが、結果は真逆でした。


視聴者の頭の中で起きていること

「オペレーターがお待ちしています」と聞いた視聴者は、
無意識のうちに何を想像するでしょうか。

鳴らない電話の前で、
手持ち無沙汰に待っているオペレーター。
つまり、
あまり売れていない商品という印象です。

一方で、
「繋がらない場合は、繰り返しお電話ください」と言われると、
頭に浮かぶ光景は変わります。

電話が鳴り止まず、
次々と注文対応に追われているオペレーターたち。

この商品、
相当売れているのでは?
というイメージが一瞬で出来上がります。


社会的証明の原理という心理トリガー

このカラクリは、
社会的証明の原理と呼ばれるものです。

人は、自分で判断に迷ったとき、
周囲の行動を基準にして決断します。

「みんなが買っている」
「人気がある」
「他人が選んでいる」

この情報が、
安心して行動するための後押しになります。

オペレーターの一言変更は、
視聴者の頭の中に
「この商品は売れている」という
社会的証明を自然に作り出したわけです。


この心理はLPや販売ページでも使える

この原理は、
テレビショッピングだけの話ではありません。

LPや販売ページでも、
いくらでも応用できます。

「3秒に1個売れています」
「現在もご注文が続いています」
「今この瞬間も購入されています」

実際に注文が入る様子を
リアルタイムで見せる演出も、
非常に効果的です。

重要なのは、
説得しようとしないこと

人は、
「売り込まれる」と感じた瞬間に身構えます。
しかし、
「みんなが選んでいる」と感じると、
自分から動きたくなるのです。


深層心理を理解すると売り方が変わる

フレーズを一言変えるだけで、
売上は大きく変わります。

商品を変えなくても、
価格を下げなくても、
広告費を増やさなくてもです。

変えるべきは、
人の頭の中に浮かぶイメージ

マーケティングとは、
人の心を操作することではなく、
人の心の動きに沿って設計することです。


最後の一文(締め)

今日のブログが参考になった人はぜひ、
1歩でも実行してみてください!

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