コンサルティング 令和3年下期PET落札 解説簡易版 2021.09.07 いらっしゃいませ! 今回は、「令和3年下期容器包装リサイクルPET落札」情報の解説版をお伝えしてきます。 前回のブログに詳細のExcelデータを反映しておりますので、 まだ、ご覧になっていない方はぜひ、ご確認をお願いいたします。 ※弊社が独自で作成した内容ですので、参考までにお願いします。 【前回ブログリンク】 令和3年下期 PET落札結果詳細報告 さて、今回の落札結果を少し解説していきます!! それでは、いってみましょう! 全体数字の把握 まずは今回の落札結果の全体数字を把握しましょう。 【参考:令和3年下期PETボトル落札結果 速報版】 わかりやすいように、細かい数字は避けますが、 気になる方は上記のリンクをご参照ください。 【令和3年下期 全体数字】 ■該当重量:102,397トン 有償対象:100,447トン(98.1%) 逆有償対象:1,950トン1,950トン(1.9%) ■総平均価格 全体平均:‐42,949円/トン 有償平均:-45,252円/トン 逆有償平均:75,697円/トン 【令和3年上期】 ■該当重量:125,291トン 有償対象:96,069トン(76.7%) 逆有償対象:29,222トン1,950トン(23.3%) ■総平均価格 全体平均:‐7,923円/トン 有償平均:-23,648円/トン 逆有償平均:43,774円/トン 上記が上半期、下半期の結果となります。 この数字から見えることは、 ①逆有償価格の減 →今まで逆有償だったが、PETベールの需要があがり有償価格へ移行した。 ②有償価格のUP →有償価格のみで判断した場合、約21~22円の価格上昇。 ➂総平均価格のUP →逆有償価格が減った影響も大きい。 ④約10万トンの落札数量に対し、上位3社で4万~5万トンの落札数量。 →数値の見方次第ではあるが、上位以外の事業者だけで落札単価を出すと・・・ 都道府県別に見ていくと・・・ 都道府県別に見てみると、全国的に価格が上昇していることがわかります。 【兵庫県に注目】 上期:逆有償53円 に対し、下期:有償21円と その差約70円の上昇となりました。 兵庫県単独で4,000トン~5,000トンの排出を考えると、 大きく変動があった地域としてみることができます。 ざっくりな数字ですが、 下期:-21円/㎏×4,500,000㎏=-9,450万円 の価格。 令和3年上期:53円/㎏×4,500,000㎏=2億3850万円 の価格。 差引して約3億3300万円の全体価格上昇。 【関東圏&東北圏】 過去の数字からも関東圏は落札単価が高い傾向にありますが、 今回は東北圏の上昇も見受けられます 東北圏の落札単価だけを見ると、おおよそ40~50円/㎏の上昇。 エリア別でみるならば、価格上昇が激しいのは東北とも言えるでしょう。 何故ここまで価格が上がるか?製品売先価格とマッチするのか? こちらに関しては、様々ご意見があり、一概にお伝えは難しいのです。 ただ、容リ入札価格だけが先行してしまい、 納品先(繊維やシート)が販売する価格等にマッチングするかどうか気になります。 もちろん各社が原料から製品の販売単価等を事前に決めたうえで、 落札価格も決めていることでしょう。 工場の稼働を正常にしていくために、原料を確保することが必要ではありますが、 製品価格における実経済と合っているのか? など、PETリサイクル率が約90%でトップの日本ではありますが、 あまりに競争激化しすぎているような気もします・・・ とはいえ、やはり現状ではBtoBの流れは強く落札単価も高めの設定です。 この市場に引っ張られて、全体数字は確かに上がっています。 繊維やシートに対して、当該落札価格を「正」として、市場設定するのは酷でありますね。 本日はここまでの解説といたします。そのほかの情報が気になる方は ぜひ、弊社へご連絡いただければ幸いです。 弊社も多々考えを持ち、自発的な活動を皆様と一緒に作っていく所存です。 引き続きよろしくお願いいたします。 Tweet Share +1 Hatena Pocket RSS feedly Pin it 投稿者: 青山力大コンサルティング解説, 容器包装リサイクルPET, PET, 海外市況, SDGs, 原油 令和3年下期 PET落札結果詳細報告 PETボトルVSアルミ缶 容器飲料対決