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サステナブルファッション思考への変化

いらっしゃいませ!

先日、サステナブルファッションファッションEXPOに行ってきました!

とても面白い商品が並んでおり、

メーカーさんも大きなこだわりを持って活動されていました。

回ってみると時間はあっという間に過ぎていき、個人的にもとても楽しい時間になりました。

今回の記事ではアパレルに関する歴史も振り返ってみたいと思います。

 

これまで良いとされていたものが新しいものに淘汰され、

またこれまで日の目を浴びなかったようなものが急に着目されたりと、価値観の変遷が起こります。

もちろん服の世界も変化が起きているのはご承知の通りかと思います。

アパレル業界は「より機能的に、より快適にすごす」ための機能素材が注目されています。

それと同時に

「倫理・良識を基準に作られたものでファッション生活を楽しむ」

というエシカル、そしてサステナブルな価値観の2つの軸があります。

そんな変化の世の中なので、頭の中を整理するためにも、

近代の服地の変遷とアパレル産業の変遷をざっくりとまとめてみました。

それでは、いってみましょう!!

 

日本アパレルが高品質となった高度経済成長期

今となっては日本の製品は「高品質」で世界中から認められていますが、

1960年代頃までは「安かろう悪かろう」でした。

戦前の日本の工業は小さな町工場による名人芸的な生産で、小規模での製造でしたし、

一定の品質の製品を大量生産する力がありませんでした。

その結果、品質のばらつきが大きくなり、

日本製が悪いのではなく製造技術等における不良品が目立ったということなんですね。

ちなみに、戦前の日本については戦争時も含めて、生き残ることに必死であった状況ですので、

オシャレをする概念自体がなかったのかもしれません。

 

さらに

繊維産業が黄金の成熟期だった1960年代から一転して、

1970年代は石油ショックにより低成長時代へと向かうのが1970年代です。

石油ショック円高不況、物価の急上昇、繊維産業の構造不況といった逆風のせいもあり、

日本のテキスタイル産業は「量」から「質」への転換を余儀なくされました。

そこで、「ライフスタイルに基づくブランド展開」1970年代に形成されたようです。

「やすかろう、悪かろう」から脱却するためにも、2つの政策が施されました。

第一は、工業標準を整理してJIS(日本工業規格を制定したこと。

JISは輸出国家の名誉がかかっていたから厳しく、

品質の揃った製品をつくる工場にお墨付きを与えました。

第二は貿易港に繊維製品検査所、

工業品検査所を設置して低品質製品の輸出を差し止める措置をとったこと。

 

このことがきっかけとなり、日本製品の品質が向上したことが

欧米ではっきり知れ渡ったのは1970年頃になります。

 

環境問題への意識改革

二酸化炭素の排出量が増加し、地球規模で環境の悪化が明白になってきたのが1970、80年代です。

現在の「エシカル」や「環境への配慮」といった価値感は、この頃に形成され始めました。

現在になって、ようやくエシカルだったりSDGsの概念が浸透され始めてきましたが、

過去の日本も含めた世界各国は経済を優先させていたように感じます。

もちろん環境に対して無視をしていたわけではないでしょうが、

各国の相対的な経済動向を踏まえると、致し方なかった部分もあるのでしょう。

 

サステナブルファッションは市場が追い付いていない?

サステナブルファッションEXPOでも感じたことではあるのですが、

出展されている企業がどのような想い、こだわりで製品を出展しているかが、

来訪者にはよく伝わっていたのではないかと思います。

(来訪者はもちろん環境に対する意識が高いということもあると思います)

 

しかし、末端の消費者に対してはいかがでしょうか。

もちろんリサイクル繊維やサステナブルファッションの商材については、

付加価値が高くついているため定番のTシャツなどでもそれなりの価格となります。

日本だけで見てみると、日本経済が下降傾向にある中、そして給与も下がる中、

自身の生活よりも優先して出費の多い商材をどのように購入してもらうか・・・

私が実際に各世代で個別に調査した結果、やはりファストファッションの需要が多いです。

現時点でもファストファッション先進の各企業において、率先して業界を牽引していただいていますが、

過去経済の状況や労働環境を覆すほどの企業活動をこれからも期待したいですし、

私も消費者としての選択を考えていきたいと思っています。

 

化学繊維が誕生してから目まぐるしく変化している繊維業界は。

「高齢化」「国際化」などに対処しながら、

資源の再利用などの文野にも対応しなければならない時代となっています。

より快適に、より安全に、効率的にどんどん変化していくのでしょう。

個人個人が環境に対する意識を高めることはもちろんなのです。

そして企業のいち早い対応と技術進歩が求められている中、

2030~2040年あたりには、世界各国20世紀とは違う世界が見えてくるのではないでしょうか。

現時点でも少しずつ、社会環境に適合する企業や消費者になっていたいですね。

 

1980年代に生まれた私は、

産まれる前のことや戦後のことは経験していないので過去のことはわからないこともあります。

ただ、調べたり聞いたりすることで、未来に何がもとめられているかを

自分自身で整理し芯を持っていきたいですね。

 

それでは、いってらっしゃい!!

 

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