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急対策が必要!?2023年上期 PET市況

前回の記事をご覧になっていない方は、ぜひご確認ください。

※今回より入札結果等のデータ提供についてはパスワードを設定しております

嬉しいことに、お問い合わせより
「パスワードを教えてほしい」といくつかご連絡をいただいております。

ある意味、私の知らない方も落札結果をご覧いただいていることは
嬉しく思っています。

しかし、前回記事にも記載した通り、
パスワードを設定した理由もあるので、新規でご覧になっていただける方は
ぜひ一度弊社へ御社情報やご面談をさせていただければ幸いです。

【前回記事】

令和5年 上期容器包装リサイクルPET落札情報

2023年上期 容器包装リサイクルPET落札全体像

まずは、全体像を確認してみましょう。

【参照】※日本容器包装リサイクル協会HPより

https://www.jcpra.or.jp/news/tabid/101/index.php?Itemid=2149

この数字を見る限り、
◆全国平均:約55円ダウン
※対2022年下期数字

これだけでも大きな数字です。

◆落札数量も約6000トン減っていますね。
(落札数量は2022年上期と比較。
上期は夏場繁忙期があるので冬場の重量比較をしていません)

全体像としては、
・落札数量減、単価大幅ダウンという状況です。
・落札数量の上位5社で約70%(約8万トン)を取得
・一部企業は申請の工場能力よりも重量を減らして入札
→その余った分が2番3番札に回っていった様子。

実は、この辺りまでの情報は落札が終わった時点(2月頭)で、
予測は出来ておりました。

幸いにも、落札結果の金額もおおよそは当たっておりましたので、
市況の予測も少しずつ精度が上がってきていると思います。

2月7日に弊社ブログを掲載しておりますので、
気になる方は、ぜひご覧ください。

【前回記事】

2023年にプラスチック市場を予測してみよう

https://locomotive-official.com/2023%e5%b9%b4%e3%81%ab%e3%83%97%e3%83%a9%e3%82%b9%e3%83%81%e3%83%83%e3%82%af%e5%b8%82%e5%a0%b4%e3%82%92%e4%ba%88%e6%b8%ac%e3%81%97%e3%81%a6%e3%81%bf%e3%82%88%e3%81%86/

 

もう少し全国平均が下がっても良かった!?

今回の入札については、
予想の範囲内・・・ではありましたが、

「もう少し全国平均が下がっても良いのではないか・・・」
そのような印象を持っています。

もちろん、あとからであればいくらでも難癖は付けられるので、
あまり言いたくはないですが、所感としては、
中間レベルの落札価格が思ったよりも、高い相場でした。

これらが、計算通りの落札数量(落札価格)なのか、
それとも、大手入札を警戒して高く入札したが、思ったよりも落札できてしまったのか・・・

そのあたりは、業者ごとに戦略があったのでしょう。

ここからは落札結果をもとに、
4月から発生しうることを推測していきます

2023年4月~の市況予測

PETボトルに関して言えば、
◆ベールおよびフレークが余ってくることが予測されます。

更に付け加えるのであれば、
2022年上期の全国平均が約65円の数字でしたが、
当初と同様価格のフレークやベールになるかというと、
少し勝手が違ってくるのではないかと思います。

言葉を変えると、
◆今回の入札はインフレからのデフレ
◆2022年上期はデフレからのインフレ

上記の流れになるので、
今回の入札結果(数字だけ)の考えで、価格設定すると
少し危険かもしれませんね。

これは、2023年下期(10月~3月)にも影響が出てくるでしょう。
(2月に新聞でも取り上げられた、
公正取引委員会の調査等の進捗が気になるところではありますが、
その結果次第では、また動きがあるかもしれませんね。)

原料が余ってくる理由はもちろんあります。
そこには様々な要因が絡み合うので詳細は割愛しますが、、、

端的に言うと、
原料の出口が狭まっているということです。
2023年1月に入ってからも在庫が増え続け、
ベールやフレークの出口が狭まってきていました。

在庫評価額の影響があり、
2023年上期の落札結果と合わせてコストを薄めようとしている
というのが、実情でしたが何より落札数量に対する出口がどこまで見据えられているか・・・

2023年上期はこの部分が勝負になると踏んでいます。

企業によっては、上期は原料は引取らないところもあるかもしれませんね。
今まで買ってくれていたのに、急に買ってくれなくなる。
プラスチック業界の怖いところはこの部分であることは、なんとなくお察しいただけるかと・・・

価格よりもモノが動かなくなる方が、怖いという業者もいらっしゃると思います。
そのような面で考えると、今回の入札結果はもっと相場を下げても良かったのではないかな?
と感じる部分もありますね。

結果に対して、文句を言うつもりは全くありません。
弊社は事実をベースにして、最善の策や提案を届けていく所存です。

弊社ももちろん、
3月は価格調整の動きが活発になるかと思います。

2023年上期は、インフレ状態から一気に相場が下がります。
相場が上がるときよりも、下がるときの方が過酷になるかと思いますが、
弊社情報が少しでもお役に立てれば・・・

いつもの通り、あくまで、弊社の所感なので
ご参考程度にとどめていただければ幸いです。

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