コンサルティング PETボトルVSアルミ缶 容器飲料対決 2021.09.17 いらっしゃいませ! 容器包装リサイクルPETの落札結果が発表されたことで、 各エリア大きな動きがあるところだと思います。 そもそも落札単価が上昇している背景として、 繊維やシートに比べ高単価で動くボトルtoボトルの拡大が進んでいます。 今回の記事では、 なぜボトルtoボトルの動きが活発化を始めているのか? そして、その背景にあるアルミ缶についてお伝えしていきます。 飲料容器として使用されているアルミ缶の影響がボトルtoボトルの 活発化を促進している面がありそうです! ぜひ、最後までご覧ください! 今回はPETボトルの目線でお伝えし、次回PART2ではアルミ缶の目線で お届けする予定です。 それでは、いってみましょう! 水平リサイクル率に大きな差! 水平リサイクルについて、ご存じでしょうか? 簡単に説明しますと、 「使用済み製品を資源に戻し、再び同じ製品を作り出す」ことです。 では、アルミ缶とPETボトルの水平リサイクル率はどうなるか? アルミ缶:約70% PET:12.5% と圧倒的にアルミ缶の優勢となっている。 しかし、PETボトルの水平リサイクル率を上げていくことが ボトルメーカーの主な動きになっているのだが、それに伴う PET原料が足りていない・・・ 過去のブログでも記載の通り、日本各所に大型工場プラントの稼働が 決まっているが、現状では製造はできるが原料不足等の影響により 供給が追い付いていないというところが現状と見えます。 転換には巨額投資が必須 現時点で水平リサイクル率が低い中、 プラスチックが環境に与える影響の懸念から、 PETボトルの使用そのものを辞めて、アルミ缶に変えようという動きも活発化している。 但し、大手飲料メーカーはアルミ缶シフトではなく PETボトルの水平リサイクル率を高めていき環境対策を実施する道を選んでいます。 単純に考えてみると、今までの飲料メーカーの内部事情が関わっているように思える。 各種飲料メーカーは自社製造の約7~8割はPETボトルは自社工場で製造している。 一方、アルミ缶は、一部製品として見られ外部から調達していることが考えられます。 仮に、アルミ缶ボトルの自社製造割合を高めようとした場合は、 おそらく巨額投資が必須となりますし、 同時並行のボトルの水平リサイクル率も低下していくことが考えられます。 つまり、現状 飲料メーカーはPETボトルからアルミ缶に切り替えることが難しいと予測できるのです。 各種飲料業界全体の目標値として2030年までに水平リサイクル率を50%に 引き上げる目標が設定されており、達成できたとするならば、 アルミ缶の水平リサイクル率に近づくことができる。 現時点の課題は原料確保 この件に関しては、皆様ご承知な方も多いかと思います。 現在、日本には約60万トンのPETボトルがある中で、水平リサイクル率は12.5%。 もちろん、これから水平リサイクル率を高めていくことが目標となりますので、 ボトルtoボトル向けに原料を確保していなかなければならない。 先にも話した通り、飲料メーカーの需要に対して 水平リサイクルを実施するリサイクルメーカーの供給が足りていない・・・ となると、原料の価格UPは必然となります・・・ もっと言えば、60万トンの枠の中で水平リサイクル率が上がることにより、 繊維メーカーやシートメーカーに本来集まってくるボトル原料が集まらないことになる。 SDGs観点でいえば、トレードオフになっている状況です。 原料が集まらない可能性がある中、繊維メーカーやシートメーカーは バージン(新品)の原料を購入することで対応していくだろう。 もともと、リサイクルを目標に目指していたことではあるが、 結果バージンを購入しなければならない状況に。 業界内での戦いは続くが、これは本当に良い未来に繋がるのか・・・ 変化に対応していく必要がありますね。 いかがでしたでしょうか。 今回はPETボトルVSアルミ缶ということで、 PETボトルに焦点を当てた情報をお伝えいたしました。 次回はアルミ缶の目線でお伝えしていこうと思います。 それでは、いってらっしゃい! Tweet Share +1 Hatena Pocket RSS feedly Pin it 投稿者: 青山力大コンサルティングカーボンオフ, ボトルtoボトル, PET, SDGs, アルミ缶, PETボトル, リサイクル 令和3年下期PET落札 解説簡易版 PETボトルVSアルミ缶 容器飲料対決 PART2