プラスチック原料不足は続く
昨今のプラスチック原料不足・・・皆様はどのように捉えていますか?
・使用量が減ることによるプラスチック問題に良い影響を与えている
・石油相場や原料不足の影響で、既存のサプライチェーンが崩れている
・世界のインフレ経済や各種産業の影響を受けており、仕事が減っている
など、各種業界に波紋を広げている状況です。
プラスチック原料不足による、様々な影響。
今、プラスチック原料市場ではどのような状況になっているか、お話ししていきたいと思います。
参考までに、ユーグレナ社(ミドリムシやバイオ燃料で有名)は
以前まではPET容器を利用した商品を販売していましたが、
最近では紙パックを利用した商材に切り替えています。
※学生CFO(Fはfuture=未来)など、若者の意見を吸い上げて大きな舵を取った例です。
2022年のプラスチック原料不足について、過去の投稿もございますので、
併せてご覧いただければ、本記事に連動し分かりやすくなると思います!
お時間あればご覧くださいね!!
各種飲料メーカー 10月より値上げ
まずは、直近のニュースをもとに考えていきましょう
※5月17日 日経新聞朝刊より
このニュースは、PETリサイクルに大きな影響を与えていくことは間違いありません。
昨今では使用済みPETボトルを再度PETボトルにリサイクルする
ボトルTOボトルの動きが活発になっていることは、ご存知の方も多いと思います。
工場も新設されてきており、日本のPETボトルリサイクルのトップポジションと言い換えても
大げさではない状況です。
ところで、ボトルTOボトルの動きが始まる前は、
PETボトルはどのような商材にリサイクルされていたか、ご存知でしょうか?
大きくは繊維とシート&フィルム関連がカテゴリーとして挙げられます。
細かくは割愛しますが、ここでお伝えしたいのは、
「繊維メーカーやシートメーカーに原料が集まりにくくなっている」ということです。
経済的な考え方が前提としてあるのですが、
理由としては言葉を選ばずお伝えするならば、
現時点、リサイクルされた商材に一番の価値がついているのがボトルTOボトルからの
リサイクルPETボトルだからです。
つまり、リサイクルされた繊維やシートよりもPETボトルのほうが最終単価が高くなり、
過去使用していたPETボトルを原料とした繊維やシートですと、
最終単価が安くどうしても原料がボトルTOボトルに流れてしまいがちなのです。
これは、大きな課題であると個人的には考えています。
もちろん日本国内のプラスチック原料は総じて不足しているのは事実なのですが、
その中でもカテゴリーごとにバランスを取っていた部分が崩壊している。
これが、プラスチック原料原料不足と叫ばれる要因の一つと考えられます。
※ボトルTOボトルの仕組みを否定している訳ではありません。
工場稼働に大きな影響が出ている
前段でお話しの通り、各種工場の稼働にも大きな影響が出ています。
日本の多くは中小企業です。
大手メーカーなどとサプライチェーンを結んでいる企業も多くある中で、
昨今世界情勢を踏まえて、工場が停止、工場の撤退などが発生しています。
必然的に工場で働いている方の仕事がなくなり、
これだけ世の中の物価UP(インフレ)が起こる中で、給与が上がらない
・・・想像ができると思います。
「原料を正しく、相場や世界情勢に合わせてお届けする」
この条件をクリアすることは弊社の一つのミッションであります。
リサイクルやプラスチック(金属やその他資源含む)の価格高騰による影響。
企業価値を改めていく変革の時に来ているのだと感じています。
解決策は海外からの輸入?懸念点も・・・
日本国内の状況を簡単ではありますが、お伝えしてきました。
原料不足という問題に対して、単純に解決策を出すなら下記が挙がります。
①海外からプラスチック原料を輸入する!
②石油を使用してプラスチックをガンガン作る!
トレードオフ(どちらか一方を犠牲にする)が発生していることにお気づきでしょうか。
①について
・現時点では円安相場・・・輸入のコストを考慮する必要がある。
・日本に輸入されることが多くなってくると、
原料にできない商材も日本に入ってくる可能性がある。
過去2016年に中国が廃プラスチックの輸入ストップしたことは、大きな衝撃を与えました。
中国も環境汚染を考慮しそのような舵を取ったことになるのですが・・・
要は、日本に以前中国が頑張って引き取ってくれていた商材が流れ込んでくる可能性がある。
(日本の環境省や経済産業省が対策を講じてはいますが・・・)
②について
・石油使用量UPによるCO2排出
・需要増による石油単価のUP
・アースオーバーシュートDAYの期限がより短くなる
などです。
ちなみにアースオーバーシュートDAYは一言でいうならば、
1年間のうち地球の資源を使いきるまでの日数のことを指します。
と、「彼方立てれば此方が立たぬ」というトレードオフが発生する状況ですね。
この問題は本当に難しいです。それぞれ属している立場やポジションを無くした上で、
議論をしていくことが必要になるので・・・
この件は、今後SDGsの記事に載せていこうと思います。
現時点の解決策?
現時点の解決策としては、下記2つが考えられます。
・海外からの原料輸入
・企業競争勝ち抜くための「選ばれる企業」としての構築
海外輸入については、前段記載の通り懸念事項もあるのですが、
これからは国を超えたヒトとのパートナーシップを結んでいくことが必須です。
もちろん、海千山千はあり得ます。(私も過去経験ありますねw)
トレーサビリティを意識したサプライチェーンの構築を目的とするならば、
自社が選ばれる企業になっていくことが必要になることは言うまでもありません。
これは、SDGsの考え方になっていくのですが、別記事にてご紹介していこうと思います。
※参考までに過去の実績リンクをつけておきます。
最近ではHPからのお問い合わせや弊社SNSアカウントへのお問い合わせが増えてきています。
条件含め全てが対応できるわけではないのですが、
「選ばれる企業」としての活動を実践されているのかは気にしています。
弊社もまだまだ道半ばではありますが、選ばれる企業を目指して奮闘中です。
もしご興味ございましたら、HPお問い合わせもしくはSNSからのご連絡お待ちしております。
※下記リンクツリーより各種SNSへとリンクできます。
最後、タイトルとは別の話になってしまいましたが、
最後までお読みいただきありがとうございます!!