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ESG投資を勉強していこう➂

いらっしゃいませ!

今回はESG投資について学ぼう➂についてお伝えしていきます。

インプットしたと同時にアウトプット(ブログですけど)を定期的に繰り返してます。

最終的には読者の方々もこのブログを読み返すことで、学習の機会となれば幸いです。

本日のタイトルは、

「ESG投資の歴史:国連責任投資と日本の歴史」 です。

今回も3つのパートに分けていきます。

①国連責任投資原則(PRI)の役割

②エコファンド発足以後の日本のESG投資について

➂日本のメインストリーム

前回のブログのリンクは下記からどうぞ!!

ESG投資を勉強していこう②

それでは、いってみましょう!

 

国連責任投資原則の果たした役割

国連責任投資原則(PRI):

投資家へ働きかけを行うため、

国連環境計画と国連グローバルコンパクトが協働イニシアティブとして、

責任投資責任を発表。2019年では2,512の期間が署名(アセットオーナーや運用会社)

 

ここで、お伝えしたいのは国連責任投資原則は、

社会的責任を遂行するためにESG投資(SRIなど)の目線だけではなく、

環境や人権等におけるリスクやリターンの問題があるがゆえに、

ESG課題に配慮する必要があるということです。

つまり、社会的リスクの面だけでなく社会的リターンの面もあるからこそ、

ESG課題への投資は必要であると発表したということ。

リスクだけではなく、将来的なリターンも考慮したほうが、

より包括的にESG課題と向き合えるという考え方です。

PRI(国連責任投資原則)には6つの原則があります。

(下記には要約した内容を記載しています)

1.投資分析と意思決定のプロセスを通してESG課題に取り組む

2.所有する方針、所有する慣習の責任をESG課題に組み込む

3.投資先の主体者に対してESG課題の開示を求める

4.投資内容がESG課題の解決に向けた活動となること

5.ESG課題解決のために、投資家と主体者の協働

6.活動状況や進捗状況の開示を求める

 

もともとのSRIや倫理的投資に似てはいますが、

もっと具体的かつ広範囲に投資家と主体者の関係性が明確になっているのが

PRI(国連責任投資原則)と捉えて良さそうです。

 

エコファンド発足以後の日本のESG投資について

日本のESG投資の始まりは1999年のエコファンドからです。

2週間で239億円の資金を集め、投資家の99%は個人の投資家であり、

女性と若者が大多数を占めた経緯があります。

 

世界のESG投資市場は機関投資家がメインにプレイヤーですが、

日本国のESG投資市場は個人投資家が中心となっています。

これは、過去にESG投資に対してアセットオーナーの有無が

メインプレイヤーの違いを生み出した理由とされています。

 

つまり、日本側ではアセットオーナー主体の投資ではなく、

企業におけるコーポレートガバナンスの改革からESG投資がスタートしたためです。

例:コーポレートガバナンスコード、スチュワードシップコード

この内容については、別途お伝えしますので

ここでは、

日本と世界でESG投資取組のプレイヤーが異なっていることを覚えておきましょう。

 

日本のESG投資メインストリーム化の契機

大きな契機としては、2015年のGPIFによりPRI署名が契機となります。

GPIFは覚えていますか?(ESG投資について学ぼう①)に記載ありますので!!

詳しくは避けますが、日本版年金基金のアセットオーナーです。

要は、2015年にGPIF署名により日本でも、

機関投資家がESG市場に参入を始めたということです。

つまり、個人投資家が多くを占めていた日本のESG投資(エコファンド向け)は

GPIFアセットオーナーが署名をしたことで、

機関投資家を巻き込んだESG市場が立ち上がったということです。

もちろん、これを契機にほかのアセットオーナーも署名を進めており、

2019年時点では21の署名機関までに拡大している。

 

まとめ

さて、本日のまとめです。

①国連責任投資原則(PRI)の役割

・PRIを契機に世界全体でESG投資の拡大が始まる

・PRIは倫理的投資だけでなく、投資によるリターンも考慮している。

(リターンは金銭問題ではなく、ESG投資をすることで改善されるリターン)

②エコファンド発足以後の日本のESG投資について

・日本は1990年のエコファンドがESG投資のスタート。

個人投資家(若者、女性)が99%

・日本はアセットオーナー不在により個人投資家がメイン。

世界はアセットオーナー等の機関投資家がメイン。

➂日本のメインストリーム

・コーポレートガバナンス改革の目線から、ESG投資に拡大

企業の果たすべき役割という目線から、企業改革によるESG投資

・GPIFが2015年にPRIへ署名したことによる、日本機関投資家のESG投資拡大

 

いかがでしたでしょうか。

日本と世界のESG投資スタートの背景は異なっていますが、

2015年に日本もようやく機関投資家を巻き込んだESG投資が始まっています。

1990年に日本エコファンドがスタートしていますが、

世界と比べ機関投資家を巻き込めていないことが、

日本と世界の差であったのかもしれませんね。

 

引き続きESG投資について学ぼうシリーズよろしくお願いいたします。

それでは、いってらっしゃい!

 

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