はじめに
昨日のメルマガでは、
バリュープロポジションのステップ3「顧客にどんな価値を提供するのか?」
について解説しました。
今日は、その続きとして、ステップ4「商品・サービスのカテゴリー」、
ステップ5「どのような機能を持っているのか?」、
そしてステップ6「競合や代替品と比べて何が違うのか?」
について、詳しくお話していきます。
特に、今回はステップ6「競合や代替品と比べて何が違うのか?」に焦点を当て、
顧客が本当に比較検討する商品・サービスを見抜くための戦略を解説していきます。
1. バリュープロポジションの6ステップをおさらい
改めて、バリュープロポジションの6ステップは以下の通りです。
- 誰が顧客なのか?
- その顧客の痛みや課題は何か?
- その顧客にどんな価値を提供するのか?
- 商品・サービスのカテゴリーは何か?
- どのような機能を持っているのか?
- 競合や代替品と比べて何が違うのか?
2. 新カテゴリーを生み出す – 顧客に新しい価値を提供する
新規事業を成功させる秘訣は、
既存の市場やカテゴリーにとらわれず、全く新しいカテゴリーを創出することです。
- 眼鏡業界:
眼鏡しかなかった時代に、
コンタクトレンズという新しいカテゴリーが生まれ、市場に革命を起こしました。
- タバコ産業:
紙タバコに電子タバコという新しいカテゴリーが誕生し、新たな市場を創造しました。
- 婚活産業:
従来の婚活とは逆の、離婚活動という新しいカテゴリー「離活」が生まれました。
3. 言葉の力で新カテゴリーを創る – 顧客にわかりやすく伝える
新カテゴリーを創るためには、新しい言葉を生み出すことが重要です。
造語は、顧客に新しい価値を理解させ、興味関心を引き付ける効果があります。
- 瞬読:
従来の速読という言葉を「瞬読」に変えることで、新たなカテゴリーとして認知されました。
4. 競合リサーチの落とし穴 – 顧客は本当に比較検討しているのか?
競合リサーチをする際に陥りがちなのが、
顧客が本当に比較検討している商品・サービスを見落としてしまうことです。
- 直接競合:
同じ業種・ジャンルの競合企業
- 間接競合:
同じ課題を解決する、異なるジャンルの商品・サービス
多くの経営者は、直接競合ばかりに注目しがちですが、
顧客は必ずしも直接競合と比較しているわけではありません。
5. 顧客へのヒアリングで真の競合を明らかにする
– 比較検討された商品・サービスを知る
顧客が本当に比較検討している商品・サービスを知るためには、
既存顧客へのヒアリングが有効です。
- 検討した手段:
顧客が問題や課題を解決するために、どのような手段を検討したのか?
- 比較検討した商品:
顧客が最終的にあなたの商品・サービスを選ぶまでに、どのような商品・サービスと比較検討したのか?
6. 競合との差別化 – 顧客が選ぶ理由を明確にする
顧客が本当に比較検討している商品・サービスを特定したら、
その商品・サービスとの差別化を徹底的に行いましょう。
- 価格: より安く提供できるのか?
- 品質: より高品質な商品やサービスを提供できるのか?
- 機能: より多くの機能や利便性を提供できるのか?
- 顧客サポート: より充実した顧客サポートを提供できるのか?
顧客があなたの商品・サービスを選ぶ明確な理由を伝え、
選ばれる存在になることが重要です。
7. まとめ – 顧客の視点で競合分析を行い、差別化を追求
競合分析は、顧客の視点で行うことが重要です。
顧客が本当に比較検討している商品・サービスを特定し、
その商品・サービスとの差別化を追求することで、顧客の心を掴むことができるでしょう。
次回は、バリュープロポジションのステップ7
「顧客の声を収集し、改善を続ける」について解説していきます。