代替プラの「誤解と課題」
このタイトルについては、過去のブログでも触れているので、
本記事では、少しスピードアップした内容で記載をいたします。
どの業界でも、製品に使用されるプラスチック量を削減したり、
プラスチックだったものを紙にしたりとさまざまな取り組みが進められており、
これに加えて、「プラスチックの代わりとなる新素材(代替素材)」や
「リサイクル(再生)素材」の活用にも注目が集まっているのが、社会の流れと言えます。
ここで、一つの誤解が生まれます。
「代替素材ができるのであれば、環境問題は解決するのか?」
答えは「今の技術ではNO」です。
代替素材だけのことを考えていては、結局過去の循環内容と変わりありません。
つまり、単純にプラスチックが代替素材に置き換わっただけですので。
仮に代替素材だけのことを考えますと、
代替素材には、“副作用”として既存のプラスチックリサイクルのシステム、
『マテリアルリサイクル』にとってマイナスになるケースがあります。
ちなみに日本国のマテリアルリサイクルは30~40%と言われています。
プラスチックとは皆さんがよく使用するPETや
ポリプロピレン(PP)などのいくつかの成分の総称であり、
リサイクル工程では基本的に成分ごとに処理される。
異なる成分や不純物が混じると、
リサイクルした素材の性質を担保できなくなるということです。
消費者によるごみの分別を求められる理由はここにあります。
PART1でも記載した通り、
ある程度プラスチックの使用を前提とした社会で代替素材を活用していこう
とするのであれば、プラスチックのリサイクル工程に混ざらないような
システムを考えなければならない。
もちろんプラスチックをすべて代替素材に切り替えることができれば、
リサイクルを気にせずに活用することは可能だが、
完全にプラスチックを代替できるとは限らない。
もちろん各企業で自主回収ルートを作り出し、
プラスチックとそのほかの素材を分ける工場設立は
進められているが、基本はまだダウンリサイクル・・・
更に、既存のプラスチック工場が他素材を分別できるようにする必要も出てくる。
結果、投資効果の回収が不透明になる現状では、
各企業(特に中小零細)は動くに動けないという状況。
と、マイナスばかり記載をしてきましたが、
企業目線でみるとやはり影響するのは「経済の合理性」です。
経済合理性については、もしリクエスト等があれば、
ご紹介させていただこうと思っております。
いかがでしたでしょうか。
少し記事が短くなって大変申し訳ございません。
8月と9月はちょっと更新頻度が下がってしまうかもしれません・・・
それでは、いってらっしゃい!