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7月 廃プラ貿易統計

いらっしゃいませ!

さて、本日は2020年7月の廃プラ輸出統計について、お伝えいたします。

経済に動きが出てきた7月は輸出の減少幅が縮まっているように考えております。

おそらく、輸出の数量としては5月~6月が底であるというのが、一般的な見方です。

価格はやはり消費が戻らないと厳しいのでしょうか。

それでは、実際に数字を見ていきましょう!

経済が動き始めた!底は脱したか?

 

※当社調べ      
2020年 7月の廃プラ輸出統計 ()内は前年同月  
品名 国名 7月輸出数量(t) 単価・FOB
キロ・円
ポリエチレン ベトナム 6,466
(3,410)
28.3
(38.2)
マレーシア 2,514
(2,784)
27.8
(36.6)
他国を含めた合計 13,197
(13,046)
31.7
(39.2)
ポリスチレン マレーシア 8,740
(4,309)
35.0
(44.2)
タイ 1,217
(899)
45.1
(38.2)
他国を含めた合計 12,097
(9,965)
38.2
(50.5)
塩ビ 台湾 2,216
(2,309)
31.9
(33.2)
インド 1,988
(1,762)
46.3
(45.1)
他国を含めた合計 6,177
(5,914)
33.8
(35.2)
PETフレーク ベトナム 6,003
(5,693)
37.3
(48.8)
台湾 2,166
(3,347)
59.8
(48.8)
他国を含めた合計 12,417
(15,155)
39.8
(48.9)
ポリプロピレン マレーシア 4,620
(4,834)
27.7
(31.8)
ベトナム 1,717
(1,387)
24.0
(22.7)
他国を含めた合計 10,036
(11,547)
32.3
(32.7)

7月に日本から輸出された廃プラ量は約7万トンで前年同月比で6000トンほど少ない状況です。

コロナの影響で、5~6月は数万トンの輸出量減少が発生していましたが、

7月の減少幅は小さくなり、5~6月が底であるという見方は大方当たっているだろう。

もちろん、日本国内の倉庫や在庫影響により海外にたたき売りをした事業者も中には

いるのではないだろうか。

そのように考えると、需要供給バランスの物量はクリアしていたとしても、

価格面ではまだまだ、戻っていないと考えたほうが良い。

日本国内でも逆有償の動きが活発になっており、バージン価格の影響もあり、

価格はズタズタである。

8月速報数字!

8月の数字も手に入っているので、ここでは概要をご案内いたします。

■8月は6.8万トンの輸出 前年比98%まで回復

マレーシアとベトナムの工場が動き出し受入れ量が増加。

国によって、品目が集中するケースが多かった印象を持っています。

ただし、PET関連(フレークやベール)は前年同月比で減少傾向です。

しかし、気になるところは8月にルーマニアへ1133トンの輸出。

アメリカにも1014トンの輸出実績がある。

しかし、全体的にPS、PEはマレーシアやベトナムへの輸出が多く、

PVCは台湾とインド、香港、韓国と続いている。

マレーシアの特徴として、2万トン台の輸出量(2位のベトナムは1万6000トン)で、

PS屑が約8900トンあり、日本の輸出量の約8割を占めている。

その他の廃プラ関連も日本輸出の半分を占めている。

アメリカの日本からのPETフレーク輸入量は止まってしまっており、

アメリカ国内の原料で間に合ってしまっている状況だ。(アメリカ向けの輸出企業は厳しい)

インドネシア向けのPETフレークは韓国を抜いて5位にまで浮上。

韓国は6月30日から廃プラ4品目(PET PP PS PE)の

「国内廃棄物リサイクル促進に向けた輸入制限対象品目告示」を施行しており、

7月は半分、8月は前年6割の輸出量となっている。

韓国内の廃棄物の輸入許可が制限される一方、

汚れていないフレークやペレットなどのっ再生原料は輸入制限から除外されている。

6月30日から水際の検査は一層強化されているようだ。

少しずつ、経済が動き始めており日本からの輸出が増えてきているが、

日本国内での循環という意味では、かなり厳しい状況。

10月以降は価格改定の動きも多々あり、

輸出価格にも影響が出始めてくることが予測されます。

引き続き、統計数字を見ていき、ターゲットを絞る戦略が必要になりそうですね!

・・・統計の情報共有となると、少し内容が淡白で硬い文章になってしまっていますね・・・

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